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  • Kaz Hattori

ダブルがダブリューとダブっています



"double"という英単語は、日本語で「2倍の、二重の」という意味であることはご存じでしょう。「ダブルベッド」「ダブルチーズバーガー」などでもおなじみの単語です。

一方、アルファベットの"w"は「ダブリュー」つまり"double u"と発音し、元々は「"u"が2つある」ということを表した文字です。


つまり、"double"はアルファベットの"w"を表すものではありませんし、"w"は"double u"なので、"double"を省略したものでもありません。


日本で生まれ育った方の中で、この点に気づいている方は意外と少ないのではないでしょうか。と言うのは、日本ではこの2つがあまりにも多くの場面で混同されていて、NHKのアナウンサーですら"w"を「ダブル」と発音しているほど、「正しい日本語」として通用しているからです。


当然、"w"には"double"という意味もありませんから、英語圏、と言うよりおそらく日本以外では、「2倍」「二重」と言いたい時に"w"を使っても、まったく理解されないでしょう。"w"を"double"の意味で使うのは、和製英語の一つとも言えます。


和製英語はネイティブとのコミュニケーションで大きな障害となりますが、この"double = w"問題も、やはり誤解を生む原因となります。


ネイティブがときどき使う表現として、例えば"Allen"という人名のように、同じアルファベット"l"が2つ並んでいる時、その部分を「ダブル エル」と読むことがあります。同じアルファベットが並んでいる時ならいつもそう読める、というわけではありませんが、一文字ずつ読むのは幼稚で子供っぽい印象を与える場合もあるので、耳にしたことのある方も多いでしょう。また、数字の「ゼロ」をアルファベットの"o"に見立てて「オー」と読むことがありますが、映画シリーズの「007」は「ダブルオーセブン」と呼ばれるということをご存じの方も多いと思います。


上の例で挙げた「ダブル エル」という言葉を耳で聞いた時、ネイティブであれば"l"が2つあるということを理解しますが、"double"と"w"を混同している日本人の耳は、もしかしたらこれを「wl」と認識してしまうかも知れません。

逆に、日本のテレビニュースでもアナウンサーが"w"を"double"と発音していることから、例えば"WHO"が「ダブルエイチオー」となり、ネイティブの耳は「HHO」と認識してしまうのです。


これでは認識のズレや誤解の原因にもなり、スムーズなコミュニケーションに支障をきたしてしまいます。


厄介なことに、この誤用、と言うより誤解と呼ぶべきかも知れませんが、"w"と"double"の混同は広く浸透してしまっていて、もはや"double = w"という認識を覆すのは困難なようにも思えます。「Wチャンス」や「Wサイズ」「Wキャンペーン」「Wパンチ」などなど、"w"が"double"の意味で使われてしまっているケースは、日本社会の日常にすっかり溶け込んでしまっています。それはそれで、日本人同士のコミュニケーションであれば通じるし、広く受け入れられているだけの理由もありそうですから、ここでは問題としません。


しかし、先日も同じことを書きましたが、たとえ英単語であっても、日本語でのコミュニケーションと同じ意識・同じ感覚のまま、ネイティブに向けて発信しても、ネイティブには伝わらない表現になってしまいます。「いってらっしゃい」「いただきます」「お疲れさま」という英語が無いのと同じで、日本では常識のことであっても、海外にはそれとは違う常識があり、日本ではみんながそうしていたとしても、海外でそれが正しいとは限りません。


英語を学んでいる方や、ビジネスで英語を使う機会のある方で"w"と"double"を混同している方は、今すぐにでも意識を変えることをおすすめします。


グローバライズコンサルティング合同会社では、英語ネイティブで日本語とのバイリンガルでもあるプロのコンサルタントが、英語圏での実際の感覚や、文化・習慣の違いを踏まえて、海外事業やローカライズに関するさまざまなサポートを提供しています。お気軽にお問い合わせください。



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