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外来語は独自に応用されている?「~レス」と「~フリー」の違い

Writer: Aya OsugiAya Osugi


カタカナの言葉、特に外来語が元になった言葉は私たちの生活の中に溢れています。外来語は英語からきた言葉とは限りませんが、ついついそれが英語でも同じ意味として使えると思ってしまうことはないでしょうか?今回はそんな身近な一例をご紹介します。


例えば、ガムや飴などのシュガーレスや、コーヒーや紅茶などのカフェインレス。「~レス」は基本的には「あえて入れていない、あるべきものがない」という意味ですが、そもそもシュガーレス・カフェインレスという言葉自体が英語圏では不自然であり、「わざと入れ忘れている?」という印象を与えます。(ただしシュガーレスは、砂糖を入れていないガムを表す専門用語として使われている場合もありますが、自然な言葉としては使われません。)


ちなみに、日本で言うシュガーレス・カフェインレスは、英語ではsugar-free、caffeine-freeと言います。この「~フリー」という言い方は、最近ではアルコールフリー・グルテンフリーなどの言葉で日本でもおなじみではないでしょうか?


では、「~レス」と「~フリー」の細かい違いはなんでしょうか?もう少し説明すると、例えば、carelessが「気を付けていない、注意していない」という意味であるのに対して、carefreeは「悩みがない」という意味になります。また、alcohol-freeは、化粧品・消毒液などのように、必ずしもアルコールが含まれているとは限らないものに対して、ただ単にアルコールが含まれていないという意味で使いますが、ビールなどの本来アルコールが入っているべきものには使いません。

つまり、「~レス」には通常あるべきものがない、「~フリー」には単純にそれがない、というような細かいニュアンスの違いがあるのです。


日本では、多くの外来語が、元になった言葉の本来のニュアンスを無視して、独自に応用して使われていることがあります。日本で日本語として使う分にはもちろん問題はないのですが、ついついカタカナの言葉は英語からきていて、英語としてもそのまま使えると思ってしまうと、本来の意図が伝わらないことの原因になります。


また、非ネイティブなのだから細かいことが伝わらなくても仕方がないし、日本ではそう使われているのだからそれが正解、とされてしまう風潮が日本にはありますが、そういった精神は、英語圏の人々にとっては言語や文化を蔑ろにしているように見えるものです。特に公の場やビジネスでは、本当の意味のおもてなしとして、きちんとした英語を目指すべきではないでしょうか。


グローバライズコンサルティング合同会社では、英語ネイティブで日本語とのバイリンガルでもあるプロのコンサルタントが、英語圏での実際の感覚や、文化・習慣の違いを踏まえて、海外事業やローカライズに関するさまざまなサポートを提供しています。お気軽にお問い合わせください。



 

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